バリアフリーに関する資格である「福祉住環境コーディネーター」とは?

2021年12月29日 更新

「福祉住環境コーディネーター」という資格をご存じでしょうか?

主に高齢者や障がい者の方が住む住宅や施設に対して、快適に住める空間の提案をする資格です。

高齢化がさらに加速していく中で、ニーズも高まっていく資格と言えるでしょう。今回の記事を通じて、どのような資格かであったり、取得するメリットなどをご説明していきます。
今後、取得する資格の選択肢を広げられるきっかけにしていただければと思います。

福祉住環境コーディネーターとは?

「福祉住環境コーディネーター」とは、医療、福祉、建築の3つの視点から住環境に対する提案をするための資格であり、東京商工会議所が主催する民間資格です。
具体的にどのような仕事をするのか、求められるスキルについてご紹介していきます。

資格の位置づけ

冒頭でもお伝えしたとおり、主に高齢者や障がい者の方の住宅に対して、快適に住める空間の提案をするための資格です。

例えば、転ばぬよう安心して移動できる手すりや、階段ではなく体力の消費を抑えられるスロープにするなどが挙げられます。また、障がいのある方に対しては車いすや介護用のベットといった福祉用具の導入の提案もします。

福祉住環境コーディネーターは、この資格単体で仕事を行うというよりかは、建築士を取得している方が自身の知識の幅を広げ、実務に活かすために取得することが多いです。

関わるクライアント

提案する対象としては大きく分けて3つになります。
具体的には、一般住宅の持ち主の方や、病院や介護施設のような業務上バリアフリー対策が求めれる組織などが挙げられます。

取得する魅力・メリット

ご存知の通り、日本は高齢化が進んでいて、約20年後にピークを迎えると言われています。そのため、福祉住環境コーディネーターの資格のニーズは今後も高まることでしょう。

また、建築士などの建物の設計に関わる職種を希望する方は、この資格を持っていることで、バリアフリー住宅の設計に関するプロとして、より市場価値を高められると言えるでしょう。

試験情報について

受験資格

1から3級にまで階級が分かれます。

受験資格に関しては、学歴、年齢、性別、国籍による制限はなく、特徴としては2級からの受験や、2級と3級の併願受験も可能です。ただし、1級試験は申込登録時に2級資格の合格証が必要となるので、2級試験を合格している必要があります。

試験の内容

2級と3級はマークシート試験のみですが、1級の試験はマークシートに加え記述試験もあります。それぞれの共通点として、全階級とも70点以上のスコアで合格になり、医療、福祉、建築などの専門分野の知識を問われる内容になります。

それぞれの共通点として、医療、福祉、建築などの専門分野の知識を問う問題が課せられ、70点以上のスコアで合格となります。

合格率

ここ2年間の平均ですと、

   2018年度 (%)    2019年度 (%)
 3級   56.0     58.0
 2級    28.6     37.7
 1級   11.8     13.8

となっています。
3級から1級になるにつれて合格率が低くなる傾向があり、1級は難易度がかなり高いと言えます。

対策

独学の勉強でも十分対策できますが、「福祉住環境コーディネーター」を対象とした講座や予備校もあるので、これらを活用するのも良いと思います。

また、2級から受験できるとお伝えしましたが、受験をするのであれば、合格率の高い3級から受験していく方がより着実に合格でき、知識も身につくため、3級からの受験をオススメします。

まとめ

今回は「福祉住環境コーディネーター」についてお伝えしてきました。

今後さらに高齢化が進むなかで、これまで分かれていた医療、福祉、建築の各分野を総合的に理解し、バリアフリー住宅を実現するためにもとても重要な資格です。

建築士と合わせて取得することで、より多くの人に「その人に合った快適な住まい」を提供できるため、市場価値の高い人材になれると言えます。

今後の社会動向を踏まえて自身の進路先を考える際に、選択肢の1つとしておくことをオススメします。

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