建設工程の重要な担い手「測量士」の魅力とは?

2024年9月29日 更新

身の回りに存在するあらゆる建物。これらの建造物の建築工事を行うにあたって、必ず測量という作業が必要になりますが、この測量は誰でもできるわけではなく、国家資格を持った測量士という職業の人達によって行われています。

今回は、測量士とはどんな仕事をしているのか、測量士になるための必要な資格や過程、そしてどのような人が測量士に向いているのかをご紹介します。

測量士が行う仕事「測量」とは?

測量士が行うのは測量という作業です。では、この測量とはどのようなことをするのでしょうか?

ビルだけでなく橋やトンネル、ダムなどこれらを作るときにまず最初に行うのが測量という作業です。

建物を作る際に土地の高さや位置、面積などを図る必要があり、その結果をもとに図面を作成します。
長さを測るというと、そんなに難しいイメージを持つ人は少ないかもしれません。

しかし、実際の土地は正方形や長方形など簡単な形をしていません。土地の地表は複雑な形をしていて、そこに今後何十年も使用される建物や大勢の人が利用するビルなどが建てられるのです。

そのため、測量には非常に正確な作業が求められ、もしこの工程でミスが出てしまうと、この後の工程が上手く行かなくなってしまいます。
このように測量は、この後の建設作業が安全に、そして正確に行われるようにする為の最初のステップになっています。

測量士になるために必要な資格とは?

正確な仕事が求められる測量ですが、それを行う測量士になるには資格が必要となります。測量士に関する資格には、「測量士」と「測量補士」という2つの国家資格があり、この資格を持つことで国や自治体が行う公共測量を行くことができるようになります。

測量士と測量補士の違いは、これからどのような測量を行うのかを決める測量計画を作成できるかどうかです。測量士は測量計画を作成できるのですが、測量補士は自分で測量計画を作成することはできず、測量計画に従って測量業務を行うことになります。

測量士になるための過程

では、国家資格である測量士の資格はいったいどのようにして取得できるのでしょうか。

国土地理院のホームページには以下の5つの方法が記載されています。

1 .大学であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者で、測量に関し一年以上の実務の経験を有するもの

2. 短期大学又は高等専門学校であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該短期大学等を卒業した者で、測量に関し三年以上の実務の経験を有するもの

3 .測量に関する専門の養成施設であって第51条の2から第51条の4までの規定により国土交通大臣の登録を受けたものにおいて一年以上測量士補となるために必要な専門の知識及び技能を修得した者で、測量に関し二年以上の実務の経験を有するもの

4 .測量士補で、測量に関する専門の養成施設であって第51条の2から第51条の4までの規定により国土交通大臣の登録を受けたものにおいて高度の専門の知識及び技能を修得した者

5 .国土地理院の長が行う測量士試験に合格した者

難しく書かれていますが、大きく分けて2通りの資格取得の方法があります。1つは大学や専門学校で測量について学び、卒業から一定期間、測量の仕事に関わる方法で、もう1つが試験を受けて合格する方法です。

測量士になるために学校などに通わなくても、測量士の資格を取ることはできます。しかし、測量士の資格の合格率は10%前後とも言われており、合格するのは難しいようです。

一方、土木系の学科に通っている生徒は、卒業時に測量補士の資格が取得出来るため、そのことがきっかけで測量士の資格を目指す学生の方もいます。みなさんが所属する学科によって、実は測量士になるためのアドバンテージがある場合があります。気になった方は一度調べてみることをお勧めします。

測量士の資格を取得した後の就職先は?

資格を取得した後は、測量を専門に行う測量会社に就職するのが一般的です。

その他の選択肢や、その後のキャリアとしては建設コンサルタント会社に勤める場合や、独立をして測量会社を経営するというケースがあるようです。
また、測量士の経験を活かし、他の業種に転職するなど、活躍の道は様々あります。

測量士に向いている人とは?

ここまで測量士の仕事や資格について説明してきましたが、測量士にはどのような人が向いているのか、また求められる能力などについても説明していきたいと思います。

建築関係の仕事としてイメージするのは、設計図を描くことや工事を行うことなどが挙がると思います。測量士の仕事は、上記でも説明した通り、建設の作業が正しく安全に行われるための、土地の測量になります。そのため、あまり目立つ仕事ではありませんが、建設の工程全体で見ると欠かすことのできないとても大事な仕事です。

このように、測量士の仕事は縁の下の力持ちのような役割を担い、裏でみんなのサポートをすることが得意な人が測量士の仕事に向いていると言えます。
また、測量には正確さが求められます。緻密さも求められるため、細かな作業や1つの作業に集中して取り組むことが得意な方は測量士に向いています。

最近は測量技術も日々進化しています。最新の技術に興味がある方や、新しいことに挑戦することに抵抗のない方は測量士になった後のキャリアアップもしやすくなるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
普段あまりスポットの当たることのない測量士という職業ですが、建設の中で重要な部分を担っていることをお分かりいただけたでしょうか。

進路を決めるにあたって、さまざまな職業を調べることは、自分自身の可能性を広げることにもつながります。その仕事が自分に向いているのか、就職した後のキャリアの進め方など具体的にイメージしながら進路を決めてみてください。

スカウトで就活を有利に進めよう

コンキャリでは、建築土木就活における記事を多数掲載しており、またカンファレンスからES・面接対策まで大小さまざまな建築土木に特化したイベントに参加することができます。


また、コンキャリに登録すると平均5社以上のスカウトを受けることができ、就活を安心して進めることができます。


ただ5社のスカウトを受けるわけではなく、各建築土木学生の方の状況や志望領域に合わせた5社のスカウトを受け取ることができるため、就活をかなり有利に進めることができます。


みなさまの就活を応援しています!

建築土木学生向け就活イベント開催中!
建築土木CAREER MEETUP CONFERENCE2024/東京開催
建築土木 CAREER MEETUPとは、建築土木を専攻する学生のための、企業と気軽に交流できる26卒向け就活MEETUPイベントです。 参加企業は、建築土木系に限定しており、ゼネコン、ディベロッパー、ハウスメーカー、設備系など多くの企業と一度に交流できるため、 一日で業界の知
10月6日(日) 03:00〜
関東
建築土木CAREER MEETUP2024/愛知開催
建築土木 CAREER MEETUPとは、建築土木を専攻する学生のための、企業と気軽に交流できる26卒向け就活MEETUPイベントです。 参加企業は、建築土木系に限定しており、ゼネコン、ディベロッパー、ハウスメーカー、設備系など多くの企業と一度に交流できるため、 一日で業界の知
10月5日(土) 03:00〜
東海
企業選びから面接準備まで 就職何でも相談会
志望度の高い企業になぜ行きたいのか、自信をもって志望動機を伝えることはできますか? 論理性や独自性に欠ける、どの会社にも当てはまるような志望動機になってはいないでしょうか。 本選考では、サマーインターンの選考と異なり、「学生と自社とのマッチング度」や「学生の自社への本
10月5日(土) 04:00〜
オンライン
建築土木CAREER MEETUP2024/東京開催
建築土木 CAREER MEETUPとは、建築土木を専攻する学生のための、企業と気軽に交流できる26卒向け就活MEETUPイベントです。 参加企業は、建築土木系に限定しており、ゼネコン、ディベロッパー、ハウスメーカー、設備系など多くの企業と一度に交流できるため、 一日で業界の知
10月6日(日) 03:00〜
関東

まずはコレ!編集部おすすめ記事

「仕事を知る」の新着記事

もっと見る
コンキャリに登録すると...
新規会員登録(無料)

最新情報をチェック!新着記事はこちら

もっと見る