女性目線から見た建設業界における働く環境とは?

2021年12月29日 更新

建築土木業界に限らず、近年は女性の働き方や社内制度、労働環境に対しての関心が高くなり、企業説明会や面接時に、女性の働き方についての質問をする学生も多くなっています。

建築土木業界においても、女性の働き方について興味や関心がある女性は多いと思います。建築業界は男性が多く、女性が働きづらいというイメージが未だに強く残っていて、実際の労働環境が不透明なため、建設業界を志望していいのか不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

今回は建設業界での女性の労働環境に焦点を当て、現状や課題、今後の展望などを紹介していきます。

女性の労働環境は女性だけでなく、建設業界の労働環境を改善していくためにも重要なポイントとなるためぜひ参考にしてみてください。

一般的な女性の働きやすい環境への関心事は?

産休、育休などの制度が整っているか

1つ目が社内の制度の充実です。

女性の場合は、子供を妊娠した場合、休暇を取り出産を控え、育児休暇を取得すると、年単位での休暇取得となります。

産休や育休は、会社を休む期間が長くなるため、自分が社会復帰したときに以前と同じように働くことができるのか、出産を経験しても長く働くことができるのかといった不安を抱える女性は多いです。

そのような場合に、育休や産休を含めた社内制度の充実などの会社のサポートがあると、安心して育児に専念でき、スムーズな社会復帰も期待できます。

また、社内の制度が充実していることは、企業が社員を大切にしていることの表れでもあるため、社内制度は労働環境を判断するうえで重要になります。

柔軟な勤務時間 

子供を出産した後も、育児をしながら働く場合には会社のサポートが必要になります。

特に小さい子供を育てていると、子供に何かあったときに勤務時間をずらしたり、有給が取りやすい企業でなければ仕事と育児の両立は難しくなってしまいます。

そのため、残業時間が少なく、フレキシブルな働き方ができるのかという点も女性が関心を持つ点の1つです。

ロールモデルとなる社員がいるか

社内制度や柔軟な働き方ができるかという点も大事ですが、育休産休の制度が存在していても、その制度を使った社員がいない場合や、時短勤務を認めていても早くに退社できない雰囲気があるような企業では意味がありません。

そのため社内に出産や育児を経験し、働いている社員がいるかという点も重要になります。

また、ロールモデルとなる社員がいることによって、将来のキャリアを具体的にイメージしやすくなるというメリットもあります。

女性視点から見た建設業界の実態

では現在の建設業界での女性の割合はどうなっているのでしょうか。

建設業界全体での女性の就業者は、現在約15%です。

この数字は近年増加傾向にあり、土木建築工学科を専攻する全学生に占める女性の割合も約20%と10年余りで倍になりました。

しかし技術者や技能者など、現場で働く女性の比率は約5%程と、大きく改善の余地があります。

女性の割合が増えない理由としては、建設業界に対する次のようなイメージが主な原因になります。

女性がイメージする建設業界

長時間労働

建設業界は残業が多く、土日なども出勤する必要があるなど、長時間労働を強いられ、働き方も融通が効きにくいというイメージがあります。

力仕事が多い

建設現場で働くこと=力仕事がメインになる、という認識を持っている人が多く、女性にとってはきつい仕事であり、長く続けることができないと思う方が多くいます。

古い文化が残っていると思われている

建設業界は、年功序列や上下関係に厳しいというような日本企業独自の文化がいまだに根強く残っていると感じている人が多いため、ストレスを多く感じる業界というイメージを多くの人が持っているという現状です。

これらは全ての企業に当てはまるわけではありませんが、今後業界全体として解決していかなければならない課題と言えます。

各社の取り組み 

ここまで女性にとっての働きやすさ、そして建設業界の現状や問題点を紹介していきました。ここからは上記の点を考慮しながら、現在ゼネコン企業各社が女性にとって働きやすい労働環境づくりのために行なっている取り組みをいくつかご紹介していきます。

女性社員同士が情報共有できる環境づくり(清水建設)

清水建設では、女性のキャリア意識向上や形成に向けたフォローアップ研修の実施や、全社規模の女性フォーラムの開催、1人1人に対してのキャリア・コンサルティング、ワーク・ライフ・バランスをテーマにした交流会などを実施することで、女性社員のフォローや、社員間のネットワークを構築することで情報共有しやすい環境作りに取り組んでいます。

女性活躍推進の仕組み化(竹中工務店)

竹中工務店では、女性にとって働きやすい職場環境の整備に積極的に取り組む企業等の証明である、「女性活躍推進認証」と「イクメン推進企業」の認証を受けています。

また女性活躍推進のための専任組織(「ダイバーシティ推進グループ」)の設置、女性の技術系社員の採用拡大、人事制度改定による職域拡大、管理職登用などで成果をあげている点から、厚生労働省が主催の「均等・両立推進企業表彰」の均等推進企業部門の厚生労働大臣優良賞を受賞しています。

女性の働くフィールドの拡大(長谷工コーポレーション)

長谷工コーポレーションでは女性社員を「ハセジョ」と名付け、事業企画、開発推進、設計、施工、販売、インテリア内装、管理までのすべてのフィールドでの活躍を促進しています。

また7階建て146戸のマンションを女性の管理者で建設し、事業企画、開発推進、設計、施工、インテリア内装、販売、管理と、マンション計画から販売まですべての部門で女性を起用する「浦和駒場プロジェクト」を成功させている実績があります。

育児制度の充実化(五洋建設)

五洋建設では、妊娠から育児中の女性社員も安心して働き続けるための「両立支援制度」や、男性が育児をする「パパママ育児プラス」などの整備を進めています。

また女性職員向けに、女性社員が実際にアイデアを出し、女性の動きや体型に合わせた快適でスタイリッシュな作業服を導入しています。

女性の働き方への取り組みの調べ方

このように多くの企業が女性の労働環境の改善に積極的に取り組んでいますが、企業によって異なった取り組みが行われているため、その企業の制度や実績を調べることはとても重要です。

次は各企業の女性の働き方や活躍を知るための方法を紹介していきます。

各企業の採用ページを見る

現在企業の採用ページはとても充実しています。

多くの企業では1人の社員にスポットを当て、今までの経歴や、働き方などを紹介しているため、女性だからこその経験や体験談を個人の視点で知ることができます。

最近では紹介する社員の中に女性社員の割合も増えてきているので、職種を絞ったとしてもその分野の女性社員について知ることができるようになっています。

企業によっては、働き方などの項目にダイバーシティや女性の活躍促進に向けた取り組みや実績を紹介しているページもあるため、各企業の取り組みを知るためには、そちらを参考にするのもよいでしょう。

企業説明会やOBOG訪問で質問する

採用ページだけでなく、企業説明会やOBOG訪問時に、女性の働き方などを企業に質問してみるという方法もあります。

採用ページにはその企業で活躍している女性や企業の実績など、良い点を中心に紹介しています。

しかし女性の働き方については、現在も環境整備の過程にある企業が多いため、現在の課題や企業として改善する必要がある点などを知りたい場合には、実際に働いているからこそ分かる労働環境の課題や大変な部分についての意見を聞いてみましょう。

今後の展望

では最後にゼネコン業界での女性の労働環境についての今後の展望を紹介します。

以下の3点の理由から、今後も女性の労働環境は改善、整備がされていくと予想されています。

女性の労働環境の改善は日本全体の課題

今回はゼネコン業界に焦点を当てていましたが、女性の労働環境の改善は日本企業全体の問題でもあります。

2016年4月には女性が働きやすい環境づくりを企業に求める法律である、「女性活躍推進法」が施行されるなど、法律の後押しなども受けながら今後も労働環境の改善の動きは進んでいくと考えられています。

ダイバーシティへの第一歩

今後日本は人手不足になることが予想されていて、女性だけでなく、様々な人への働き方に対応しなければなりません。

企業の採用ページのダイバーシティの項目に女性の働き方を紹介している企業があるように、女性の労働環境の改善は、多様化への第一歩であり、全ての人が働きやすいと思える企業を目指していくためにも必要なステップになのです。

ロールモデル、実績を増やす

女性の労働環境の改善が本格的に勧められたのはここ最近のトレンドです。

そのため社内に制度はあるが、使われた例がない、女性で管理職を経験している人がいないなど、実績に乏しい企業が多く存在します。

多くの企業が制度の充実を図る中で、今後は産休取得率や、女性管理職の割合などの数字や実績に企業は力を入れ、学生の関心も集めることになりそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

建設業界では高齢化や人手不足、ダイバーシティの観点からも、今後も積極的に女性を採用していくと思われます。

女性は就職をするときに将来のキャリアプランをいくつも考えなければならず、結婚や子供の希望はあるけれども、仕事と両立ができるかという不安を感じている方も多いと思います。

女性の労働環境の改善は進んでいますが、不完全な部分も多いのが現状で、企業研究の時には、制度や実績を調べることが重要になります。

将来に不安を残さないためにも、就活時に少しでも気になる点や不安な点がある場合は、企業説明会や面接で質問や相談をし、不安のない状態で入社できるようにしましょう!

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