【就活生必見!】ハウスメーカーの企業研究のコツとは?

2025年3月8日 更新

ハウスメーカー業界は、ゼネコンや設計事務所などと並び、多くの建築学生に特に人気の就職先です。

この記事では、ハウスメーカー志望の就活を進めていくなかでとても重要である”各企業の比較すべきポイント”について解説します。

この記事を読むことで、就職活動を行ううえで、企業選びのために優先すべき条件などを知り、企業研究を進めやすくすることができます。

各企業の特徴や働き方や給与形態、自らが大切にしている価値観などを明確に理解し、就職活動を進めていきましょう!

ハウスメーカー業界について

就職活動をしていくうえで最も重要なのは情報収集であり、業界分析・企業分析を行うことで、面接や逆質問をうまく進めることができます。

ハウスメーカーの概要や、仕事内容、職種、関連する資格などに加え、業界全体の特徴や今後の展望について知りたい方は、以下の記事でハウスメーカー業界についてご紹介していますのでぜひご覧ください。

理想的な住宅を提供する「ハウスメーカー」ってどんな業界?

ハウスメーカーの企業研究のやり方

ハウスメーカーを志望して就職活動を行うにあたり、企業研究を行い、各企業ごとの特徴や自分にとっての相性を明確に分析していくことはとても大切であり、最後に内定承諾をする際にも、企業を決めるときに判断をしやすくなります。

以下の記事では、企業研究を進めていく中で、どのような項目を見ればよいのかを知るために比較すべき点をまとめているのでぜひ参考にしてみてください。

企業の特徴・ブランド力

企業規模は将来的なライフプランにも関わるため、大手企業か中小企業なのか、どちらが良い、悪いではなく、自分の価値観や働き方の希望に合った企業を選ぶことが大切です。

大手企業か中小企業

(1)大手ハウスメーカーの特徴

一般に知名度やブランド力が高く、安定した経営基盤を持っています。

分業体制が整っており、営業、設計、施工管理などの職種が明確に分かれているため、専門職として働きたい人にはおすすめです。

また、福利厚生や給与水準が比較的高めであり、住宅手当や資格手当などが手厚いこともあります。安定志向の人に向いているでしょう。

大手志望の就活生は、早めにインターンや説明会に参加し、業界研究・企業研究をしっかり行うことが大切です。

(2)中小ハウスメーカーの特徴

地域密着型の経営が多く、地元で働きたい人に向いています。

一人一人の業務範囲が広いため、営業しながら設計の知識を学ぶなど、幅広い経験を積むことができます。給与水準や福利厚生は大手に比べると低めのことが多いこともあります。

中小志望の就活生は企業のホームページや合同説明会で情報収集し、社風や仕事内容をよく理解することが大切です。

商品の特性

(1)「自社独自の構造・工法などの商品開発」の違い

ハウスメーカーの特徴として各ハウスメーカーの工法などを知ることでも、企業研究を深めることができます。

住宅の構造には「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」の3種類があり、住宅を建てる方法である”工法”にも種類が存在します。

技術職として業務に携わるうえで、扱っていく分野になるので、知識を深めたい技術がある企業を選ぶという観点もあるでしょう。

(2)「自由設計型」か「規格型」の違い

注文住宅には外装や内装、間取りの全てを自分で決めていく「自由設計型」とすでに間取りが決まっている「規格型」があります。

お客様に住宅を提案していくうえで、アプローチの仕方や設計手法なども変わっていくので、設計職の提案の自由度を重視する就活生は着目すべきポイントです。

ブランドイメージ

(1)コンセプトや企業理念

例として「環境にやさしい」「家族の幸せ重視」など、自らが住宅をどのような理念で設計していきたいのか、などの観点から考えてみると良いでしょう。

その企業の一員としてベクトルを合わせて働いていくためにも、企業理念に共感できることは大切です。

(2)デザイン、技術、性能の特徴(他社より優れている点)

各企業の提供する住宅のデザインは、「モダン」「和風」「欧米風」や高級感の溢れるデザインか、なども調べておくとよいでしょう。

また、技術や性能では「耐震性」「省エネ」「長寿命」など企業によって得意とすることも異なります。

(3)価格帯、お客様のターゲット層

高級層やミドルクラス、ローコストなど企業によって住宅の売り出し方は異なるため、働くイメージを知るために企業説明会などで”住宅の提案の仕方”などを実際に働く社員の方に聞いてみるのもおすすめです。

仕事内容・職種

事業展開の分野の違い

(1)「新築」か「リフォーム」か

家づくりに最初から携わりたい人には新築事業、既存の家の価値を高めたい人にはリフォーム事業が合うでしょう。

また、新築とリフォームではキャリアパスの違いがあり、新築の場合には契約獲得まで時間を要するが、1件の契約で大きな売り上げになり、リフォームの場合には、契約単価は小さいが、契約獲得まで新築よりは時間を要さず、短期間で件数を増やしやすいことが特徴です。

(2)「注文住宅」「分譲住宅」「賃貸住宅」のどれに携わるか

住宅事業の展開方法は様々であり、大きく分けると「注文住宅」「分譲住宅」「賃貸住宅」の3つがあります。

注文住宅は、顧客の希望に合わせて一から住宅を設計・施工を行います。
分譲住宅は、土地を開発し、規格住宅を建てて販売します。
賃貸住宅は、オーナー向けに賃貸住宅の建築・管理を行います。

3つの事業の違いは、顧客層や営業手法、設計の自由度や求められるスキルです。自分のやりたいことに合った事業展開をしている企業を選ぶことが重要です。

募集職種について

ハウスメーカーの「営業職」「設計職」「施工管理職」について詳しく知りたい方は、以下の記事でハウスメーカー職種についてご紹介していますのでぜひご覧ください。

理想的な住宅を提案する 「ハウスメーカーの営業職」の仕事内容や魅力とは?

理想的な住宅を提案する「ハウスメーカーの設計職」の仕事内容や魅力とは?

理想的な住宅を提案する 「ハウスメーカーの施工管理職」の仕事内容や魅力とは?

給与・福利厚生


(1)基本給とインセンティブ

営業職は「固定給+インセンティブ」の形が多く、設計職、施工管理職は固定給のみ(企業によってインセンティブや資格手当がある)の場合が多いです。設計職や施工管理職の場合は、追加の残業代の有無を確認しておきましょう。

(2)賞与の水準

年2回(夏・冬)が一般的であり、業績連動の決算賞与がある会社もあります(年3回)。基本給の〇カ月分と定める「固定型」や会社の業績と個人の成績で変動する「業績連動型」営業職に多い契約件数に応じて支給される「インセンティブ型」があります。

(3)残業代

ハウスメーカーは「固定残業(みなし残業)」を採用している企業が多いです。例えば、「固定残業〇時間含む」(例えば40時間分の残業代込み)の場合、40時間を超えないと追加の残業代が出ないなどの場合があります。

企業によっては設計職や施工管理職の場合は働いた分だけ残業代が支給される(1分単位・15分単位)「実務残業制」を採用している企業もあります。

(4)手当

営業手当や資格手当、住宅手当や家賃補助、通勤手当、車両手当などがあります。

企業によって手当の有無は様々です。

設計職では必須である一級建築士・二級建築士などの資格手当の場合、「月〇万円」と給与に上乗せする場合や、合格することでもらえる祝い金があります。

働き方・労働環境・社風

(1)休日

完全週休2日制か?ハウスメーカーは水木・火水休みも多く、土日休みを志望する場合には、懸念される点であり、選考前に確認すべきポイントです。

(2)育休、産休、時短勤務制度の有無

将来的に仕事と家庭を両立しやすい環境であるかを知るために、育休や産休の取得率や男性の育休実績を確認しましょう。

企業説明会や座談会などでは、「育休を取得した方のキャリアプランはどのようなものか?」など、育休を取得している社員の方の例などを聞いておくことでイメージをしやすくなります。

(3)年間休日数

年間休日が120日の企業もあれば、100日程度の企業もあります。年間休日120日は法廷を大きく上回る日数で、週休二日制に祝日やお盆休み、年末年始等の休暇が加わる場合が多いです。また、有給取得率や日数についても確認しておきましょう。

(4)残業時間

ハウスメーカーは「固定残業(みなし残業)」を採用している企業が多いです。例えば、「固定残業〇時間含む」(例えば40時間分の残業代込み)の場合、40時間を超えないと追加の残業代が出ないなどの場合があります。就活の口コミサイトや企業説明会や座談会で実際に働いている人の声を確認しましょう。

(5)離職率

若手社員の離職率について確認しましょう。入社後3年以内の離職率が高い(50%以上)であれば、激務や勤務環境が整っていない可能性が高いです。就活の口コミサイトなどで情報収集を行いましょう。

(6)転勤の有無

全国展開をしている大手企業などの総合職の場合、基本的に転勤の可能性有りの場合が多いです。しかし、地域限定職やエリア職採用を行っている企業の場合は転勤無しの場合があります。

ただし、地域密着型のハウスメーカーの場合は転勤が少ない場合もあるので企業の採用ページや説明会、採用面接などで確認していくと良いでしょう。

(7)社内の雰囲気

同じ大学の先輩や知人を通じてOB・OG訪問を行いましょう。実際に働いている人に話を聞くことでリアルな情報を得ることができます。働き方や職場の雰囲気、ギャップについても率直な意見をもらいやすいでしょう。

「上司との距離感は?」「普段はどんなコミュニケーションが覆多いですか?」などの質問を投げてみるのも良いでしょう。

教育制度・キャリアパス


(1)研修制度

ハウスメーカーの技術職を受ける場合、働くうえで業界特有の専門知識が必要であり、新卒向けの研修が充実しているかはとても大切です。

入社後の基礎研修である「新人研修」や定期的に部署や職種を変え、適性を知る「ジョブローテーション」、実際の業務を通じた指導を行う「OJT研修」、定期的な成長支援のための「フォローアップ研修」があります。

質問例として「新入社員はどのくらいの期間、どんな内容か?」「職種ごとの研修はどのように行われるか?」などを聞いておくと良いでしょう

(2)資格取得支援

宅建、建築士、施工管理技士などの資格取得サポートがあるか。合格することでもらうことができる祝い金や月の給与に上乗せされる資格手当があります。資格の取得支援制度は、モチベーションにもなり、意欲的に仕事に取り組むことができるでしょう

(3)昇進の仕組み(評価基準)

勤続年数を重視し昇進スピードは比較的ゆっくりな「年功序列型」と営業成績や実績に応じて早期昇進も可能な「成果主義型」があります。

質問例として「昇進の評価基準はどのようになっているか?」「成果を出すことができれば、年次に関係なく昇進できるか?」などを聞いてみましょう。

企業の成長性・安定性


(1)業績の推移

事業規模や市場での存在感を把握するために過去数年分の売上や利益が安定しているかなどを確認しましょう

(2)市場の将来性

近年、住宅業界では新設住宅着工戸数の減少や、人口減少、少子高齢化、空き家問題などが挙げられています。

新たな需要である「リフォーム・リノベーション」の市場拡大やエコ住宅、省エネ住宅の需要増、海外進出やDX化などこれらの住宅需要の変化に対応できる多角的な事業展開を行っているか?持続的な成長のための時代に応じたニーズに応じた取り組みを行っている企業か?などをを見ておくことも大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回はハウスメーカー志望の就活を進めていくなかでとても重要である”各企業の比較すべきポイント”についてご紹介してきました。

どの観点を重視するかは、自分の価値観やキャリアプラン次第です。優先順位を明確にし、対策をしていきましょう。

ハウスメーカーの就活において、業界全体の仕組みや企業の立ち位置などを知っておくことは有効であり、対策も行いやすくなるため、情報整理のためにも、丁寧に分析を行うようにしましょう!

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