あらゆる産業の生産工場の建設・メンテナンスを担う「プラント業界」とは?

2022年11月23日 更新

私たちの生活に欠かすことができない「プラント業界」ですが、学生さんの中には聞き馴染みのない方も多いのではないでしょうか。

プラントとは「大型の生産設備一式や製造工場」のことであり、プラント業界は製造工場の設計やメンテナンスを担う業界のことを指します。

そこで今回は、プラント業界について、仕事内容、種類、職種、やりがい、現状や今後の動向などをご紹介します。

プラント業界を初めて聞いた方も、ぜひ参考にして選択肢のひとつに加えてみてくださいね。

プラント業界とは?

プラント業界の仕事内容

プラント業界とは、先程ご紹介したように、製造工場の設計やメンテナンスを行う業界のことです。

例えば、石油やガスを取り扱う企業や、医薬品やその他さまざまな製品を取り扱うメーカー等から案件を受け、工場を設計・建設します。また、設計だけでなく完成したあとのメンテナンスや修繕も手掛けることがあります。

企業ごとに事業ポートフォリオや強みは異なりますが、石油、ガスなどのエネルギーを扱う企業や、鉄鋼、化学・医療製品などのメーカーを顧客とする事業に加え、ゴミ処理場や排水施設といった行政や官公庁を顧客とする公共的な事業を行っています。また、近年注目を浴びている再生可能エネルギーを生成するための工場の建設を行う事例もあります。

企業によっては、そうした手掛ける事業や仕事の範囲が異なり、さまざまな種類があります。

では、プラント業界には具体的にどのような業種、業態があるのでしょうか。ここからは、プラント業界の種類についてご紹介します。

プラント業界の主な業態

プラントエンジニアリング

プラント業界の業態には主に2種類が挙げられます。ひとつ目は、「プラントエンジニアリング」と呼ばれる業態です。

こちらはいわゆるプラント建設、開発に該当しますが、顧客の要望に沿って設計、資材調達、建設、施工管理からメンテナンスまで一括して請け負います。規模が大きく、最後まで総合的にプラント建設に携わることができる点が魅力と言えます。

プラントメンテナンス

もうひとつ挙げられる業態は、「プラントメンテナンス」と呼ばれる業態です。

こちらは、先ほどご紹介したプラントエンジニアリングと違い、施工管理やメンテナンスといったひとつの工程を専門的に行う業態を指します。高度な専門知識が必要とされる業態ですが、自分自身の知識や経験を活かすことができる業態だと言えます。

では、具体的なプラント業界の仕事はどのようなものがあるのでしょうか。ここからは、プラント業界の主な職種についてご紹介します。

プラント業界の主な職種

プラントエンジニア

まず最初にご紹介する職種は、「プラントエンジニア」と呼ばれる技術職です。機械系や化学系、土木系などのさまざまな部門に分かれており、それぞれの企画や設計、メンテナンス等を行います。技術職であるため専門知識が必要とされます。

設計

プラント建設における設計職の仕事内容は大まかに、「基本設計」と「実施設計」の2つに別れます。基本設計は、プラント全体の施設や設備の配置計画と作業することになる人々の動線計画といった、全体の地図作りに当たる業務です。この段階で、効率的な計画を考案することが、後の施設運営のコストに影響を及ぼすことになるため、とても重要な仕事になります。

実施設計では、基本設計を元に、各施設や設備の設計を行います。この段階では、建築、土木、化学、機械といったさまざまな専門分野が横断的に連携しながら、設計が行われます。

このように、設計といっても、建築や土木以外の分野も絡んでくるため、他の業界にはない知識や経験が得られると言えるでしょう。

プロジェクトエンジニア

次にご紹介する職種は、「プロジェクトエンジニア」と呼ばれる職種です。こちらは、先ほどのプラントエンジニアとは違い、プラントの設計に関するプロジェクトのスケジュールや予算等の管理を行い、全体をまとめるリーダーのような職種です。

施工管理

次にご紹介する職種は、「施工管理」の職種です。こちらは、実際に現場に出向いて建設現場や、建設における品質や安全を管理したり、現場をまとめたりする仕事を担っています。

営業

最後にご紹介する職種は、「営業」職です。こちらはプラント業界を知らなかった方も馴染みのある職種ではないでしょうか。

営業職は主にメーカーから案件の受注を行い、販売の交渉を行う仕事を担っています。工場という大規模な取引を実際に行うため、総合職と言えど責任が大きい仕事であると言えます。

では、そんなプラント業界の現状や今後の動向はどのようなものなのでしょうか。ここからは、プラント業界の現状と今後についてご紹介していきます。

プラント業界の魅力・やりがいとは?

人々の生活に欠かせない製品を作る工場に関わるプラント業界は、人々の生活の根本を支えている業界です。このように陰ながら社会へ貢献出来る点は魅力のひとつだと言えます。

また、プラントという大規模な施設に携わることができ、最近では海外へ進出している企業も多いため、そうした規模が大きい分責任も大きいですが、やりがいも同様に大きいと言えるでしょう。

プラント業界の現状と今後の動向

プラント業界では、国内だけでなく海外からの案件を受注している企業が多くなっています。そうした動きの中、特にエネルギー系の工場を取り扱うプラント業界では、世界情勢に大きく左右される場合があります。

このように海外へ事業を拡大している企業が増えているため、これからも業界規模は拡大していくと考えられます。

また、エネルギーはもちろん私たちの生活に欠かせない製品は常にニーズがあるため、それを支えるプラント業界は今後も需要のある業界であると言えるでしょう。

まとめ

今回は、プラント業界についてご紹介しました。

プラント業界は人々の生活を陰ながら支え、またやりがいも大きい業界であると言えます。プラント企業と一口に言っても、工場が手掛けている製品や事業領域やによって仕事内容が違います。

そのため、設計や施工管理をはじめとしたさまざまな職種の仕事内容をしっかりと把握し、自分の進路に合った職種を見つけてみてくださいね。

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