組織設計事務所に就職するには?ESから最終面接まで選考フローをご紹介
設計業界の中でも、規模の大きな建築の設計を手掛ける組織設計事務所は、建築土木学生の方の中には目指されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、組織設計事務所の業界は自社のホームページのみの募集が多く、採用数が少ない点が特徴として挙げられます。そのため、情報が少なく、どのように就活を進めれば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は組織設計事務所の選考フローをはじめ、ESや面接の傾向・対策をご紹介します。組織設計事務所に興味を持っている方はぜひ参考にして、選択肢のひとつに加えてみてくださいね。
この記事の目次
組織設計事務所とは?
そもそも組織設計事務所とはどのような業界なのでしょうか。
設計事務所は、主に意匠設計事務所、構造設計事務所、設備設計事務所、そして組織設計事務所に分かれています。
組織設計事務所は、建物の外観や内観、間取りなどのデザインの設計を受け持つ意匠設計、土台や骨組みなどの設計や柱や梁などの入りを行う構造設計、そして配管や電気といったインフラ整備を行う設備設計を総合的に受け持つ設計事務所です。
具体的には、日建設計、三菱地所設計、日本設計といった企業が挙げられます。もちろん企業によって事業内容や仕事内容は異なるため、業界研究や企業研究が必要です。
規模の大きい建物、また様々な種類の建物を扱う計事務所であるため、規模の大きい設計に携わりたい方におすすめの業界であると言えます。
組織設計事務所の選考フローをご紹介
ここからは、組織設計事務所の選考フローについてご紹介します。
企業によって面接の回数は異なり、企業の中には企業独自の選考を課す場合もあります。気になる企業があれば、その企業の選考について詳しくチェックすると良いでしょう。
組織設計事務所の選考は、主に以下のフローが挙げられます。
1. 説明会
2. ES
3. Webテスト、SPI
4. 一次面接
5. 二次面接(最終面接)
面接の回数はそれほど多くありませんが、専門職である組織設計事務所における選考では、主にスキルが重視されます。そのため、選考の難易度は高いと言えるでしょう。
ここからは、具体的な選考の傾向や対策についてご紹介します。
業界研究、企業研究のポイント
組織設計事務所と一口に言っても、先ほどご紹介したように規模が大きいため、企業によって事業内容や仕事内容、得意な建築が異なります。
そのため、自分はどういう建物の設計に携わりたいのか、そのためにはどの企業が適しているかを分析することが必要です。
また、企業ごとに事業の特徴や力を入れている建築についてなどをまとめておくと、ESや面接での受け答えに有利になると言えます。
それぞれの企業の違いについて詳しく知るには、ホームページや展示場などを調べることはもちろん、OBOG訪問もひとつの手です。
自己分析と業界分析、企業分析をうまく絡めて準備することで、より具体的な志望動機を準備することができ、選考を有利に進めることができるでしょう。
組織設計事務所のESの傾向と対策
まず、説明会に参加した後に課せられるESについてご紹介します。
企業によって質問項目の内容は様々ですが、主に以下の質問項目が考えられます。
<ESでの設問例>
・志望動機
・選択した職種を志望する動機
・感銘を受けた建築物、都市、プロジェクト
・学生時代の経験を通じて得られたもの、趣味、特技
・専攻している研究内容
・得意な分野
・性格を自己分析し、その特徴を学校の研究、課外活動の具体的経験に基づいて説明
・これまで最も力を入れて取り組んだこと、またどの取り組んだかを説明
基本的な志望動機をはじめ、専攻している研究内容や得意な分野といった学業やスキルの面を重視された質問項目が多い傾向があります。
また、興味のある建築物や職種に関する質問も多い傾向があるため、自己分析はもちろん、スキルの面での分析も必要となるため、準備が必要であると言えます。
志望動機を考える際にも、自分自身の経験や培ったスキルがどのように企業に利益になるかを具体的にアピールするように心掛けると良いでしょう。
一次面接の傾向と対策
次に、一次面接の傾向と対策をご紹介します。
最初に簡単な自己紹介を行った後、主に以下の質問をされる傾向があります。
<一次面接での質問例>
・志望動機
・入社後やりたいこと
・他社の選考状況
・就職したらどういう建物を担当したいか
・自己PR
・何か危機的な状況に陥った経験、その時の対処
・研究内容について
・強み、弱み
・これまで最も力を入れて取り組んだこと
・どんな性格であるか
一見オーソドックスな質問が多いように見られますが、選考の難易度が高いため、深掘りされても答えられるように準備をしておかなければなりません。
また、研究内容については特に深掘りされる傾向があり、企業の事業内容と研究内容が違った時にはその点を聞かれるなど、その企業と自分の研究内容を照らし合わせながら自己分析を行うことが必要です。
さらに、就職したあとにどのような建物に携わりたいかなど、入社後の具体的なキャリアプランについても聞かれる可能性があるため、将来その企業でどうしたいのかを具体的に考える必要があります。
最終面接の傾向と対策
次に、最終面接の傾向と対策についてご紹介します。
最終面接では、主に以下のような質問をされる場合が多いです。
<最終面接での質問例>
・志望動機
・他社の選考状況
・友人間や研究室内での立ち位置
・チームでどういう立場をとることが多いか
・具体的にどんな分野に興味があり、どのように関わりたいか
・他の人からどう評価されているか
・課外活動について
・就職活動で受けている業界
・失敗を乗り越えた経験
・子どもの頃はどのような性格だったか
・将来、どのような社会人になりたいか
・就活の軸
・好きな建物について
最終面接では、ESや一次面接と同様にスキル面での質問はもちろん、パーソナルな面での深掘りもされる傾向があります。
組織設計事務所は専門職ですが、チームで設計を行うこともあるため、チームでどういった役割を担っているか、コミュニティではどのような立ち位置にいるか等も重視されることが多いです。
自分の意見をしっかり持ちつつ、チームメンバーと協力をして物事を進める姿勢を見せると良いでしょう。
ポートフォリオ及びプレゼンの準備を
また、一次面接や最終面接を通してポートフォリオの提出を求められたり、それについてプレゼンを行ったり、設計課題を課す企業もあります。
面接の準備ももちろんですが、ポートフォリオの準備やそれを説明するプレゼンの練習などもしっかりと行うことが必要です。
組織設計事務所を受ける際の心構え
組織設計事務所を受ける際の心構えとして、スキル面とパーソナリティの両方をバランスよく見せるようにしましょう。
単に設計力がものを言う業界ではありますが、設計したものをクライアントやチームのメンバー、共同事業者などにしっかりと伝える力も同様に大事です。
そのため面接などではスキル面だけではなく、パーソナルな良い部分も同様に伝えるようにしましょう。
まとめ
今回は、組織設計事務所の選考についてご紹介しました。
設計や施工の専門業界である組織設計事務所であるため、学生時代に頑張ったことや性格などのパーソナルな面だけでなく、専攻している分野で何を勉強し経験してきたかという面も重視されます。
自分が培ってきたスキルや経験を、その企業でどう発揮するか、ということを明確に伝える志望動機や自己PRを考えることで、ESや面接で有利に進めることができると言えます。
ぜひ参考にして、組織設計事務所への就活の準備を進めてみてくださいね。
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