さまざまな空間を彩る「照明デザイナー」とは?

2021年12月29日 更新

みなさんは「照明デザイナー」という職業をご存知ですか?
照明デザイナーとは、その名前からもイメージできるように、空間の雰囲気や利便性を左右する照明をデザインする職業です。

しかし、一概に照明をデザインする、と言っても、ただ照明のみをデザインするだけではなく、手掛ける分野や空間はさまざまです。

今回は、そんな照明デザイナーの仕事内容や魅力、なるための方法や就職先などをご紹介します。ぜひ参考にして、職業研究を深めていきましょう。

そもそも照明デザイナーとは?

そもそも照明デザイナーとは主にどのような仕事を手掛けているのでしょうか。

最も身近な住宅などの建物の中の照明はもちろん、街でよく見かけるライトアップやイルミネーションなどのデザインも、照明デザイナーの仕事です。

照明自体のデザインや、住宅やオフィスなどの建築内部、テラスなどの建築の屋外部分、タワーや広場といったの大規模なものの照明環境など、さまざまな規模の照明環境のデザインを行う仕事です。

また、人間は視覚から得る情報が87%を占めるため、単におしゃれな空間にするだけではなく、その空間の使い方に応じた適切な照明環境を整える仕事でもあります。

例えば、住宅のリビングであれば家族と食事をとるのに適した照明や、オフィスであれば作業効率が上がるような照明環境にする必要があります。

このように、幅広い分野の照明に携わる照明デザイナーですが、大きく分けると3つのジャンルに分けることができます。ここからは、それぞれの内容について、詳しくご紹介していきます。

照明デザイナーの仕事内容

照明環境のコーディネート

まずご紹介するのは、住宅や商業施設のインテリア照明をデザインする分野。

最初にご紹介したようなライトアップやイルミネーションを手掛けているのもこの分野です。主に建築照明に携わるため、特にデザインの知識だけでなく空間全体に関する知識が必要になります。

照明デザインは、単におしゃれな空間にするだけではなく、その空間の使い方によって適切な照明環境が求められるため、建築の設計やインテリアデザインの経験があるとより良いと言えるでしょう。

さらに、デザインの対象が大きいほど、街から見たときの印象も重要になってきます。そのため、駅舎や広場などの場合、照明という切り口から街づくりに携わる場合もあります。

例えば、東京駅と皇居を結ぶ行幸通りの照明も、照明デザイナーによって手掛けられたものです。このように、東京の観光名所のひとつである通りも、その雰囲気にふさわしいように照明デザイナーによって手掛けられている場合もあります。

プロダクトデザイン

次にご紹介するのは、プロダクトデザインと呼ばれる分野。こちらは、私たちの生活に身近な照明器具自体をデザインします。また、通常の照明器具だけではなく特殊なデザインや仕様の特殊照明器具のデザインにも携わることがあります。

舞台照明のデザイン

最後にご紹介するのは、舞台照明をデザインする分野。みなさんの中には、ライブやコンサートなどの照明に興味がある方も多いのではないでしょうか。

舞台で行われる演劇やイベントはもちろん、テレビのスタジオや映画といった分野に関わる照明デザインにも携わることもあります。

照明デザイナーの魅力とやりがい

照明デザイナーの魅力は、自分がデザインした照明で人々の身近な空間の雰囲気を作ることができるという点にあります。それによって人々を感動させたり、居心地のよい空間にすることができたり…と言った達成感がやりがいに繋がります。

先ほどご紹介したように、照明デザイナーの仕事内容はさまざまですが、空間の雰囲気作りに携わることができると言った点では、魅力ややりがいは同じであると言えます。

照明デザイナーになるには?

照明デザイナーに向いている人とは?

では、そんな照明デザイナーに向いている人はどのような人でしょうか。

照明デザイナーの仕事はただデザインするだけではなく、照明に関する依頼をクライアントから受け、相手方の要望やイメージに寄り添いながらデザインします。

そのため、人と関わり、意見を聞いてイメージを要望に擦り合わせること、また自分自身の意見を発信することが不可欠なため、そういった点に抵抗がない方に向いていると言えます。

また、照明デザイナーは照明自体だけでなく空間や建築、広場などの分野まで携わることが多いため、そうした分野のデザインに興味がある方にも向いていると言えます。

資格は必要?

専門的な仕事を行う照明デザイナーですが、なるために特に必要な資格があるわけではありません。しかし、就職後に仕事を行ううえで役に立つ資格はあるため、取っておくといいでしょう。

仕事上で役立つ資格として、

・照明に関する知識を身に着けることができる「照明士」
・クライアントと仕事を行う上で役立つ「照明コンサルタント」
・照明に関する知識はもちろん色彩についての知識も身に着けることができる「ライティングコーディネーター」

などが挙げられます。

必要なスキルは?

照明デザイナーは、デザインだけでなく照明自体のさまざまな知識はもちろん、光に関する専門的な知識も必要とされる職業です。そのため、照明ひとつの分野の中でも、さまざまな範囲に渡る知識やスキルが求められると言えます。

また、照明デザイナーは照明だけではなく空間全体に関わることが多い職業です。そのため、建築やインテリアに関するマルチな知識も必要とされます。また、照明デザイナーの中でも目指したい職種の中でも求められるスキルは違ってくるため、企業研究を行いながら必要とされているスキルを調べるといいでしょう。

専門学校に通うという手も

また、デザインに関する知識がない方は大学卒業後に建築やインテリア、デザインに関わる専門学校に通う手もあります。専門学校と一概に言ってもさまざまな学校があるので、自分自身が目指したい職種に関する知識を身に着けることができる専門学校を選ぶことがベストです。

照明デザイナーの就職先は?

照明デザイナーの就職先は、照明のデザイン事務所をはじめ照明器具のメーカー、照明施工に関わる会社などさまざまです。

しかし、企業によって照明デザイナーの職種を募集しているところが違ってくるため、さまざまな企業を見ておくことがポイントです。

まとめ

今回は、照明デザイナーの仕事内容をはじめ、魅力やなるための基本的な方法、主な就職先などをご紹介しました。

人々の身近な空間に欠かせない照明に携わることができるこちらの職業は、これからも需要が高まってくるのはないかと言われています。

また、LED照明のように、照明自体の性能が高まると、照明デザインの幅も広がるため、技術の進歩とともにさらなる展望が見込まれる職種と言えるでしょう。

しっかりと仕事内容を把握して、自分に向いているかどうかを吟味しながら職業研究を進めてみてくださいね。

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