様々な業界で活躍する「研究開発職」とは?

2021年12月29日 更新

理系職の業界で重要な役割を担っている「研究開発職」は、土木建築の就活生だけでなく、理系の就活生から人気の職種です。

しかし、研究開発職と一口に言っても、種類や仕事内容は様々で、活躍する業界も異なります。

今回は、そんな研究開発職について種類、仕事内容、活躍する業界、魅力や向いている人などをご紹介します。研究開発職という言葉はよく耳にするけれど、具体的にどのような職種か詳しく知らない、という方はぜひ参考にして理解を深めてみてくださいね。

研究開発職とは?


では、そもそも研究開発職とはどのような仕事を担っているのでしょうか。

研究開発職は、その名前からイメージできる通り、新しい製品や技術を生み出すための研究を行い、そこから実際に運用するための開発を行う職業です。

また、研究開発職といっても、研究職と開発職にそれぞれに様々な種類があり、仕事内容も異なります。

ここからは、研究職と開発職に分けて、それぞれの仕事内容についてご紹介します。きちんと整理して、理解を深めてくださいね。

研究職の仕事内容

基礎研究

研究職の種類には、「基礎研究」と「応用研究」の2つが挙げられます。

まずご紹介するのは、基礎研究と呼ばれる研究です。

基礎研究とは、研究によってまだ未開拓の分野に目を向け、新たなものを発見し、さらにそれを深めていく仕事です。いわゆる0から1を生み出すための研究といえるでしょう。実験を何度も繰り返すような探求心があり、地道な研究を積み重ねていくことが好きな方に向いていると言えます。

応用研究

次にご紹介するのは、応用研究と呼ばれる研究です。

応用研究とは、先ほどご紹介した基礎研究で解明された研究結果を基に、更に他の技術や製品に応用していく研究を行う仕事のことを指します。
実際に製品化されることを視野に入れて研究を行うため、より発展した知識や分析力が求められる仕事であると言えます。

開発職の仕事内容

研究開発職

次に、開発職についてご紹介します。開発職にも種類があり、主に「研究開発職」、「商品開発職」、「技術開発職」が挙げられます。

まず最初にご紹介するのは、研究開発職です。

研究開発職とは、明らかになった研究結果を基にして、実際に製品の開発を行う職種です。製品を実際に開発するにあたって、市場のニーズを汲み取る必要があるため、マーケティングの知識も必要とされる仕事であると言えます。

商品開発職

次にご紹介するのは、商品開発職です。

商品開発職とは、商品企画を担当する部署が作成した企画に基づいて具体的な商品の開発を行う職種です。

市場のニーズを分析するだけでなく、企画された商品に対して様々なアプローチをかけて実現できるように開発を行います。

技術開発職

最後にご紹介するのは、技術開発職です。

技術開発職とは、主に技術に関する開発を行う職種のことを指します。研究開発職と同様に、研究結果に基づき、市場から求められている技術を分析し、開発する職種です。

研究と実際の商品開発を結ぶような役割を持っているため、企業はもちろん、社会に大きく貢献できる仕事であると言えます。

ここまでは、研究職、開発職のそれぞれについてご紹介しました。
ここからは、実際に研究開発職が活躍している業界についてご紹介します。

研究開発職が活躍する業界とは?

独立系組織の研究開発職

シンクタンク・研究機関

最初に、研究開発職が独立して活躍している業界をご紹介します。

主に挙げられるのは、シンクタンク業界です。シンクタンクとは、それぞれの領域の課題に対して研究や分析を行い、解決へと導くことを仕事とする業界のことです。

シンクタンクと一口に言っても様々な領域がありますが、どの領域でも研究に重きが置かれ、「研究所」と呼ばれることもあります。そのため、研究に特化した企業が多く、独立した研究環境で仕事を担いたいという方に向いている業界であると言えます。

建築土木分野と関連した領域としては、都市計画やまちづくり、交通などの調査研究が挙げられ、行政機関や民間企業へのアドバイザー的な役割を担います。

シンクタンクの他にも、研究に特化している独立した研究機関もあるため、興味のある方は、ぜひどのような領域のシンクタンクや研究機関があるのかをチェックして、自分の研究したいことに合った企業を見つけてみてくださいね。

社内の研究開発職

ゼネコン・サブコン

次に、研究開発職が社内で活躍している業界をご紹介します。

まず挙げられるのは、ゼネコン・サブコン業界です。ゼネコンとは、総合建設業者と呼ばれ、発注者から工事を請け負い、研究、設計、施工を一貫して担う建設業界のことです。また、サブコンとはゼネコンから発注された電気、空調、衛生面といった設備などに特化した工事を担う業界のことです。

ゼネコンやサブコンにおける研究開発職は、社内の研究所で技術や商品開発のための開発を行います。例えば、建設における安全を守るための技術の研究開発や、エネルギーに関する技術の研究開発などが挙げられます。

マリコン

次に挙げられるのはマリコン業界です。マリコンとは、マリンコンストラクターの略で、主に海洋土木工事や港湾工事に注力しているゼネコンの一種の業界です。

マリコンにおける研究開発職は、主に地震や津波といった分野における技術の研究開発を行います。また、環境保全やリサイクルといった環境面における技術の研究開発も行っています。

住宅メーカー

次に挙げられるのは住宅メーカー業界です。

住宅メーカー業界における研究開発職は、住宅建設に関する構造、材料、防災といった領域の研究開発を行います。具体的には、更に安全性の高い構造設計の研究開発や、商品に関する研究開発を行い、より安全で快適な住宅づくりを目指す職種です。

建材メーカー

次に挙げられるのは建材メーカー業界です。

建材メーカー業界における研究開発職は、建材を開発するための技術研究や、既存の商品を改善するための研究開発を行います。
また、製品としての建材だけでなく、建材を製造するための素材や技術における研究開発を行う企業もあります。

ここまで、研究開発職の具体的な仕事内容や、活躍する業界についてご紹介しました。ここからは、そんな研究開発職の魅力ややりがい、また向いている方についてご紹介します。

研究開発職の魅力とやりがい

研究開発職の魅力は、地道な研究を積み重ねることで、今までにない技術を発見することができるという点にあります。
また、さらにその技術を活かして製品を開発することで、社会に大きく貢献することができるという魅力もあり、大きなやりがいに繋がるのではないでしょうか。

また、興味のある分野の研究を働きながらすることができ、また新しい知識なども得ることができるので、社会人になっても自分の興味のある分野の研究を続けたいという方にとっても、やりがいは大きいと言えます。

研究開発職に向いている人とは?

では、研究開発職に向いている人とはどのような人なのでしょうか。

まず、研究や開発は短期間で成果が出るものではなく、長期に渡って、毎日地道に研究を積み重ねる必要があります。
そのため、コツコツと粘り強く研究を続けることができる人が、研究開発職に向いていると言えます。

また、研究開発は企業の製品や建設技術をより良くするための仕事でもありますが、同時に世の中のニーズをくみ取り、それに合った研究を進めることも求められる仕事です。

そのため、今世の中でどんな技術や製品が求められているのかという視点を持つことができる人も、研究開発職に向いていると言えるでしょう。

まとめ

今回は、研究開発職についてご紹介しました。

民間企業だけでなく、国からの要請によっても研究を進める研究開発職は、大きく社会に貢献することができる魅力を持った職業であると言えます。

専門性が高く、知識や経験が求められる職業でもありますが、働きながら学生時代に培った知識や経験を活かし、スキルアップすることができるため、興味のある方はきちんと整理をして理解を深めてみてくださいね。

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