大規模建築に必要不可欠!「構造設計一級建築士」とはどんな資格?

2021年12月29日 更新

「構造設計一級建築士」という資格をご存知でしょうか?

そもそも構造設計とはなにか、ご説明します。
建築設計は意匠設計、構造設計、設備設計、の三つに大きく分けられます。
そのなかの構造設計というのは、建築物が、自重や地震などに耐えられるかどうかを、計算によって導き出すことです。
建築物は、人命を守るという役目も果たさなければならないので、特に地震の多い日本では構造設計は重要視されています。

そんな構造設計を主な業務とする構造設計一級建築士とはどのような資格なのか、ご紹介していきます。

構造設計一級建築士とは

構造設計についてご説明しましたが、構造設計一級建築士とは、どんな資格なのでしょうか。

日本では、「一定規模以上の建築物の構造設計について、構造設計一級建築士が自ら設計を行うか、もしくは構造設計一級建築士に構造関係規定への適合性の確認を受ける」ことが義務付けられています。
つまり、ある規模以上の建築物を建てる際に、構造設計一級建築士は設計を行うかその確認作業を行う必要がある、とても重要な存在であると言えます。

この資格は、平成18年12月の建築士法改正に伴い創設された、比較的新しい国家資格です。
平成31年4月1日時点で構造設計一級建築士の資格所有者は9,986名であり、建設業界の中でも希少な存在であると言えるでしょう。

構造設計一級建築士になるには

では、構造設計一級建築士になるためにはどうすればよいのでしょうか?

資格取得への道のり

構造設計一級建築士になるために、まず講習を受けなければなりません。

国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関が行う2日間の講習を受けたあとに、修了考査という試験を受けます。
これに合格すると、構造設計一級建築士の資格を得ることができるのです。

受講資格

その講習を受けるために必要な受講資格は、
一級建築士の資格を持っており、さらに、その後一級建築士として5年以上構造設計に従事していることです。

一級建築士の資格を取得することも難しいと言われていますが、
そこからさらに5年以上の実務経験を経て、ようやく講習を受けることができるので、構造設計一級建築士は難関と言われています。

講座の内容

では、実際の講習と修了考査の内容はどのようなものなのでしょうか。
令和2年度の内容をご紹介します。

講習は2日間に分かれています。
1日目には、休憩を挟みながら6時間で、構造設計の総論と構造関係の法令、法適合確認を学び、
2日目には、休憩を挟みながら5時間で、構造設計の基礎や耐震について、構造設計の各論を学びます。

これら2日間で合計6つの講座があります。全ての講座を受けなければ、修了考査を受けることができません。

修了考査の内容

修了考査は講習とは別の日に組まれていて、講習から約1か月後に行われます。

考査の内容は、構造関係規定に関する「法適合確認」の分野と、
建築物の構造に関する「構造設計」の分野の二つの分野での試験になっています。

資格を取得するには、両方の分野で合格しなければなりません。
ただし、どちらか一方のみ合格した場合、その後2年間は、その合格した科目が免除されます。
合格した科目に応じて講座の内容も免除されるので、一度失敗してしまっても再チャレンジすることができます。

合格率

近年の修了考査の合格率は、以下のようになっています。

平成29年度 Ⅰ:19.6%  Ⅱ:37.9%  Ⅲ:70.2%  合計:27.2%
平成30年度 Ⅰ:33.6%  Ⅱ:82.4%  Ⅲ:60.5%  合計:40.4%
令和元年度 Ⅰ:24.3%  Ⅱ:34.8%  Ⅲ:43.8%  合計:28.1%
(Ⅰ:全科目受講、Ⅱ:「法適合確認」のみ受講、Ⅲ:「構造設計」のみ受講)

令和元年度の考査では新しい問題が例年よりも多く出題されていたため、その影響で合格率も低くなっているようです。

取得するメリット

難関であるが故に、構造設計一級建築士の資格を取得することのメリットも大きいと言えるでしょう。

建築物が大規模になればなるほど、意匠、構造、設備設計で分業し、お互いに協力して設計を行うことが多くなります。
構造設計一級建築士の資格を持っているということは、建築物の構造に関してエキスパートであることを示しているので、そのような場面でも信頼を得やすいくなるでしょう。

構造設計一級建築士は、構造設計に携わるために必ず持っていなければならない資格ではありません。
工事を担当する設計事務所の中で、1人でも構造設計一級建築士の資格を持っている人がいれば、その人が監理の責任者となり、その元で構造設計業務を行うことができます。

しかし、この資格を取得することで周りの人からの信頼を得ることや、昇進や昇給など、自分のキャリアアップに繋がるなどのメリットが多くあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
高層マンションやビルなど、大規模で高度な技術が必要な建築物を建てる際には意匠、構造、設備といった各分野の専門的な知識を持っていると重宝されます。
そして構造という側面から見ると、大規模な建築物は構造設計一級建築士なしには建てられません。
そういった点からも、この資格の需要はより高まると言えるでしょう。

就活のときには資格の取得は必要ありません。
しかし、就職後に、企業の方針や自分の仕事内容に必要な資格の取得を求められることが多くあります。
また、企業で多くの経験を積んだ後に、構造設計のプロとして独立する場合にも、構造設計一級建築士を取得しておくことが望ましいでしょう。

自身のキャリアプランや将来像を描くためにも、他にもどのような資格があるのか、積極的に調べておくとよいでしょう。

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